幼馴染み
『すぐ入れ直しますね。』という言葉に私はためらいもなく『いいよ。大丈夫。』と言って我慢して飲んだ。

カオちゃんが『でも、熱いのでは・・』と言ってる途中、に真の顔が険しくなった。

『熱い』と思った時には真の手に熊猫の湯のみがあった。

『これは私の湯のみなんだから返して!』と言われた。

『また怒ってるよ。』と思いつつ、私はカオちゃんに『ありがとう』と言った。

そしてまた、木に引っかかっている自転車を落とす作業を始めた。

カオちゃんも手伝ってくれ、どこに自転車があるか教えてくれた。

真は茶を飲んでただ見ているだけだった。

自転車が落ちると喜ぶ間もなく真が来て、『物干し棹返して』と言って、また引きずりながら裏庭に戻って行った。

大分暗くなってきたのでカオちゃんに『今日はありがとうまたね。』というと、『姉さんを許して上げて下さい。』と言われた。

『姉さんはとても真さんが来るのを楽しみにしていたんです。知恵さんからお盆休みに真さんが帰ってくるって聞いていて、料理なんてしたことないのにおはぎを作ったりしたしたんですよ。』とカオちゃんは悲しそうな顔をしていた。
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