罪桜
裏切り
「ごめんなさい…私…寝ちゃってて…
そろそろ帰るね…
今日は遊んでくれてありがとう!」
「もう帰んの…?」
そう言ってきたのは、翔太くん。
「ちょっと、廊下でて」
言われるがままに、私は廊下に出た。
「なに…?」
「連絡先教えてよ。」
「えっ…」
「別に部屋の中で聞いても良かったんだけど、中はなおも居るしね」
「え…でも…」
「メアドと、番号」
もし断ったら、この人、なんて言うだろう…
そんなことを考えていると、翔太くんが私のケータイを取り上げた。
「ちょっ…なにするの…!」
「えーっと…なになに、090-206……」
翔太くんが私のアドレスと番号を
手慣れた手つきで彼のケータイに
入れていく。
この人のケータイには、一体どれほどの
女の子が入っているのかな…