罪桜
迷道
夏休みも終わり、私たちはまた
いつも通りの学校生活を送っていた。
はじめは、まわりの友達に冷やかされた
りもしたけど、私と連の意外な組み合わ
せカップルも馴染んでいた。
キーンコーンカーンコーン
「紗智、今日図書室で一緒に勉強しな
いか?」
「あ、連。いいよ、いこっ!」
【図書室】
「分かる?ここのxをyに置き換えて……
それから……」
連に勉強を教えていたら、急にケータイ
が鳴った。
「はい、紗智ですけど」
「あぁ、俺、なおだけど。」
「…………。……なに」
「いま、紗智の学校の近くだからさ
会えないかなって思って」
「……ごめん」
「そっか、わかった。じゃあな」
プツッツーツーツー
ほんとに、これでよかったの…?
心のなかでなにかがざわめく