おかしな二人


バスルームのドアを見つめながらブツブツと言い訳がましく思ってみても、水上さんに聞こえるはずもなく。
虚しさの空気が辺りを漂うばかり。

てか、あたしなんで必死に取り繕わなきゃいけないわけ?

考えてみれば、あたしってただの雇われヘルパーでしょ?
服装どうこう言われるのって、可笑しいよね?

ヘルパーのあたしがどんな服着て仕事しようが勝手じゃーございませんか。

それとも、なに。
メイド服でも用意してくれるんですか?

ひらひらフリフリのを着て、お帰りなさいませ旦那様、ってーのがご希望ですかい?

それこそ、似合わんでしょーがっ。

勝手にそんな事を考え、逆に憤慨してみる。


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