おかしな二人
ビクビクしながら、焦っていると、寝るわ、とテレビを消して立ち上がる。
その背中に、お休みなさい、と声をかけると、背を向けたまま手を上げる水上さんでした。
なんやかんやで、やっぱり心根は優しいお方です、はい。
そんなわけで、ここへ来てから初の、まともなお布団ですよー。
うきゃきゃきゃきゃっ。
喜び勇んでドアを開け、窓際に置かれているベッドへとダイブ。
スプリングの効いたマットが、軽々とあたしを受け止める。
あのソファも、以前の薄っぺらな布団よりは、そうとうマシだと思っていたけれど。
やっぱり、ベッドにはかなわんよねぇ。
ビョンビョン、と二、三度その上で跳ねてから、布団の中にもぐりこむ。
「いい夢見れそう」
むにゃむにゃと呟き、あたしは深い眠りへと落ちていった。