おかしな二人
「いえいえ」
あたしは、雇われた身の表情で、大丈夫ですよぉ、なんて顔をしてみせる。
水上さんは、ゾンビのようにふらりとソファから立ち上がると、洗面所へ行き歯を磨く。
その後、少しさっぱりとしたのか、自分でキッチンへ行き冷蔵庫からペットボトルの水を取り出し、また一気に煽った。
それから、もう一本水を取り出すとあたしへとその水を差し出した。
「ありがとう」
受け取ったペットボトルの水を、水上さんに負けないほどの勢いで半分ほどまで一気飲み。
だって、あたしも結構飲んだしね。
しかも、男一人、ここまで運んだ重労働もプラスされているわけだから、喉も渇くっちゅう話よ。
ぷっはーっ、なんてオヤジ並の息を吐く。