おかしな二人
高校の時は、借金を少しでも返すために学校とバイトの毎日で、友達と遊ぶなんてこともできなかった。
むしろ、義務教育じゃない高校に通い続けることだってギリギリのところだったし。
だから、友達同士のささやかなプレゼント交換、なんてことをしたこともない。
家に帰れば、飲んだくれの親父が競馬新聞握り締めて、どっから手に入れたか判らないお酒をかっくらっていたもんだから、誕生日やクリスマスなんて、楽しげな行事など我が家には存在していなかった。
そんなんだから、こんな風に誰かに何かをしてもらったり、プレゼントを貰うなんて、まさに夢のような出来事。
今日寝て起きたら、幻で終わってしまうんじゃないかって思うくらいだ。