おかしな二人
「いいですよ。無理に食べなくても」
あたしは、気にしないで下さい、と笑顔を添える。
それから、無駄になっちゃうなぁ、とホットサンドを見て思いついた。
「ホットサンド、、お弁当にしませんか? 新幹線の中で体調が良くなったら食べてくださいよ。持っていけるように包んでおきますから」
いい案だ、とあたしは準備を始めた。
「おう、ありがとう。でも、敬語は、あかんて……」
体調が悪くても、それだけは譲れないらしい。
そんな水上さんに苦笑いを零し、あたしはホットサンドを丁寧に包んだ。