おかしな二人
「さーてっと」
あたしは、マンションに向って車を走らせながら、便利屋の社長から依頼が来ないかなぁ、なんて考えていた。
しばらく汚れ仕事からは遠ざかっていたから、またあの異臭にまみれて汗水流しながら働くっていうのに若干の抵抗は感じるものの、少しでも早く借金を払い終わるためには、タイム イズ マネーなわけだから、水上さんが言ったみたいに、適当に、なんては暮らしていられない。
マンションの駐車場に車を入れ、家に戻ってさっそく便利屋へと電話をしてみた。
コール二回で繋がる電話。
すぐに繋がるなんて、結構暇そうだ……。
「あのー、山崎です。何かお仕事は、ないでしょうか?」
暇そうだなと感じながらも、仕事にありつきたくて窺うように訊いてみた。