おかしな二人
「用件は、それだけですか?」
留守中の事を訊ねただけの水上さんに訊いてみる。
『おう……。まぁ、せやなぁ……』
なんだろう、この歯切れの悪さ。
つか、数時間しか経っていないのに様子伺いの電話をしてくるなんて、あたしどんだけ信用ないんだ?
家のお掃除は、ちゃんとしてますよ。
ベッドメイクもバッチリしておきましたし、トイレもお風呂も綺麗に磨きましたよ。
それでも、何かお小言でしょうか?
はぁ、と大きく溜息を零しそうになって、慌ててその息を飲み込む。
そんな溜息を電話越しにでも聞かれた日には、速攻大阪から戻ってきてどやされそうだ。
あぶない、あぶない。