おかしな二人


「ありがとう。あとでいただきますね」

あたしは、引き攣り顔の水上さんへニッコリと笑顔を返す。
そして、お土産の入っていた紙袋を畳もうとしたら、まだ入っとる、とその手を止められた。

え? と思い覗き込むと、底の方に小さな包みが一つ。
それを手に取り、包装を解いた。

それは、たこ焼きに爪楊枝が刺さったかぶり物をして、はっぴを着たタコだった。

包みには、ふきだしで「まいどぉー」と書かれている。

なかなかに、ふざけたストラップだ。

あたしは、そのキャラがなんだか可笑しくて、ぷっと吹き出してしまった。
というより、これを選んでいる水上さんを想像して笑えてきたのだ。



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