おかしな二人
「ビールくれ」
「はいはい」
冷蔵庫の中は、一日、二日ほどなら持つ程度の食材やなんかが納まっていた。
そこには、缶ビールも数本。
そのひとつを手にし、ついでに簡単なつまみも出す。
テーブルにそれらを置くと、水上さんはジーっとあたしの顔を見る。
え……。
あたし、なんかまずいことした?
あ、もしかしてグラスか?
そうか、グラスに入れて飲むのか。
この、こじゃれ関西人め。
心の中の突っ込みはさておき、あたしは慌ててグラスを取りに戻る。
そんで水上さんの前にグラスをコトリと置いた。
しかし、またもジーっとあたしを見続ける。