おかしな二人


「明はそう思っていても、相手がな……」
「ですからぁ~」

呆れてしまって、もう何もいえない。

どこをどうやったら、あたしと凌が好き同士になるんだ。
確かに、勘違いするような場面を見せてしまったけれど、あれは凌の苛めだろうし、あたしにだって人を選ぶ権利がある。
何を好き好んで、凌の恋人にならなきゃいけないんだ。

緑の血でも流れていそうなあの男と付き合うくらいなら、一生独りでいるわいっ。
けっ!

大体、何でこんな話になっちゃっているわけ?

こんな事を話すために、あんなに必死になって水上さんを追っかけたわけじゃないのに。

ん?
あれ?
じゃあ、あたし、何で追いかけたんだろう?

なんであんなに苦しくて、痛かったんだろう……。

涙まで込み上げちゃったのに、あれがどうしてだったのか、少しも解らない。


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