おかしな二人


そうして考え込んでいると、さっきまで怒っていたあたしが、急に静かになったのがおかしいと感じたのか、水上さんが、どないしたんや? と顔を覗き込んできた。

その顔が意外と近くて、どきりとする。
目と目が合った瞬間、さっきみたいに心臓が音を立てた。

あれ?
あれれ?
なに、この音……。

胸の中を誰かがノックしてるよ。
しつこいくらいに、叩いてくるよ。

その音が、煩い。

顔が、熱い……。


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