おかしな二人


「どないしたんや? 顔が赤いで。熱でもあるんか?」

急に優しい口調になったことに、余計に心臓がバクバク言い出した。

なになに、これ。
ちょっと、あたしの心臓、黙れ!

「具合、悪いんか? 外、寒かったしな。風邪引いたんとちゃうか?」

いつもにない優しい言葉の数々に、どうしたらいいものやら、頭ん中が真っ白け。

ソファから立ち上がった水上さんは、あたしの方へ回りこみおでこに手を置いた。

瞬間、ボンッ! と音が鳴った……気がした。

映像的には、脳みそが弾けとんだ感じ。

想像したら、結構気持ち悪いな……。


< 365 / 546 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop