おかしな二人
プチブル生活に驚きの連続


                *


「んん……」

明け方。
バイト暮らしのときの癖で、自然と早くに目が覚める。
壁にかかるおしゃれな時計に目をやると、時刻はまだ六時前。

んーーっ。と大きく伸びをして起き上がると、バサリと床に何かが落ちた。

「あれ? タオルケット」

落ちたタオルケットを拾い上げ、寝室のドアを振り返る。

「やっぱり、根はいい人なんだろうな」

些細な気遣いに頬を緩ませ、顔を洗ってから朝食の準備に取り掛かった。



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