おかしな二人
兄妹という繋がり


                *


あくる日のイヴ当日。

水上さんは、午後少しだけ仕事があると出かけていった。
夕食は、仕事の後メンバーとするらしく、準備はしなくてもいいとのこと。
見送る玄関先で、明日のクリスマスはオフなんだからごゆっくり、と言ったら、メンバーとイヴにゆっくりしとってもしゃーないやろ、と返される。

「仲がいいんだから、いいじゃないですか」
「男とつるんで、なにが楽しぃんじゃ」

なんてぶつくさ言っていたけれど、笑顔だったところを見ると、満更でもないよう。

あたしはマンションを出る前に、これから出かける、と水上さんへ一応メールで連絡を入れておいた。
帰ってきた返信は、遅くなるな、の一言。

わかってますって。

あたし自体が早く帰りたいのに、遅くなるはずがないじゃないですか。
何なら出てくる料理を全部お土産にしてもらい、早々に店を辞して帰ってきたっていいくらいですよ。

憂鬱な溜息を一つ吐き、あたしは諦めモードでマンションを出た。


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