おかしな二人
血は繋がっていなくても、この世でたった二人の兄妹。
凌は、何故かそれに固執している。
けれど、心配のしすぎだ。
水上さんもそうだけれど、二人ともあたしを軟に見すぎている。
伊達に、ここまで独りで生きてきていない。
ふざけた事ばかり言ってるけれど、これでもしっかりしているつもり。
「俺、今年に入って少し広めのマンションに越したんだ。明を見つけることができたら、一緒に住もうと思っていたから、明の為の部屋も一つ確保してある。場所だって、そんなに悪くない。駅も割りと近いし、大き目のスーパーだって近くにある。明が料理をしやすいように、キッチンだって広めのシステムキッチンを選んだ。火力だって、一般家庭じゃ到底出ないものに変えてある」
「凌……」
説明する姿は、なんとかあたしを引き止めようと必死すぎて、少し滑稽にすら感じられた。
どうして、そうまでして一緒に暮らす事に拘るのか。
家族だからという理由だけじゃ、なんだか納得できないほどだ。