おかしな二人
「あ、また訊くの忘れた」
寝室の扉に視線をやり、自身の寝床がないことに項垂れる。
リビングの隅に、申し訳なさそうに置かれたままの自分の荷物がなんと侘しいこと。
しかたない。
今日もソファで寝るしかないか。
幸い、タオルケットはそのままになっているし。
ふと、テーブルへ視線をやると紙が一枚。
手に取ると、明日のスケジュールが書かれていた。
明日の朝は、六時起きらしい。
けど、五時半には、起こすようにと書かれている。
三十分も早く起こしにかからなければいけないということは、寝起きが悪いということか?
もしそうだとしたら、起こして怒鳴られたりしないだろうか?
一抹の不安を抱えながら、あたしも眠りに着いた―――――。