おかしな二人


大将に言われ、奥の個室へと案内する。

スーツ姿の男の人が数人いて、好きなもの頼んでいいぞー。とラフな格好の他の人たちに声を掛けている。

その中でも、明らかに風貌の違う四人の若者が、喰らい付くように喜んでメニューを見はじめた。

ん?
この人たち、朝コンビニに来た人たちっぽいけど……。

「ご注文、決まりましたか?」

あたしが訊くと、ドッと一度にしゃべり始めた。

「焼き鳥盛りあわせっ」
「俺、今日のお勧めの刺身」
「焼酎、ボトル入れてー」
「あっ。肉、肉もっ!」
「アイスクリーム食いたい」
「デザートは、あとにしいやっ」

注文表とペンを用意して、次々に入り乱れて言うメニューを必死に聞き取り書いていく。


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