おかしな二人
「一気にしゃべるなやっ。お姉さん、困っとるやないか」
少したれた目の人が、ねぇ。なんて気を遣ってくれた。
いえいえ。と笑顔を浮かべ、今度は順番に言うメニューを書き込んでいった。
そんな中、無口な男が一人。
あれは……、募金箱の人じゃないのかな?
ジーっと見てたら、声に出さず口の形だけで、なんや? と鋭い目で威嚇された。
ぶるぶると首を振り、何でもありませーんっ。と目を反らす。
コンビニに来たときは、もうちょっといい人そうに見えたんだけど、やっぱり別人なのかな?
少しの疑問は、忙しさに紛れあっという間にどこかへ消えた。