曖昧HONEY



「……っ!?お前、何言って…」


言葉の意味を理解して、思わず飛び起きた俺に、


「龍ちゃん、全然寝かせてくれないんだもん。“コドモ”の私は、すっかり寝不足だよ。」


わざとらしく欠伸をして見せるナオ。


「なっ…それは、お前が…「昨夜だって、」


手際よく着替えを進めながら続ける。


「バイトで遅く帰ってきたくせに。寝てる私に襲いかかってきてさぁ。」

「はぁっ?あれは…お前があんな格好で寝てるのがいけないんだろ?つーか、明らかに誘ってただろう?」

「ひどーい。イタイケな“女子高生”がそんなことするわけないでしょ?」


ちょこんと首をかしげて。

わざとらしい“可愛い”笑顔で微笑むナオ。


……コイツ。



「しかも、コレ…」


着替えを終えて。

制服に身を包んだナオが、今度は鏡越しに悪戯に微笑む。


「困ったなぁ。今日、体育があるのに…これじゃ髪縛れないよ。」


長い髪をかきわけて、これみよがしに俺に見せたのは…


「龍ちゃんってば、独占欲強すぎだよねぇ。」



首筋に残る、赤い…


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