曖昧HONEY
「あっ!こんなところにもっ」
鏡の前で、きゃっきゃっとはしゃいでいる“コドモ”…のフリをした“小悪魔”。
明らかに、俺を振り回している。
こうやって見ている限り、普通の…年相応の“オンナノコ”なのに。
いや…、少し前までは、もっと、こう…
まさか、こんな変化を遂げるとはなぁ…
「…というわけで。私はそろそろ行くね?」
パッと振り返ったかと思えば…
ちゅっ、と。
ごく自然な流れで俺にキスをして。
「いってきまーす。」
短いスカートを翻して、笑顔で部屋を出ていった。
「……っ」
まだ感触の残る唇を押さえながら、思う。
「……俺、何か間違えたかも。」