ラブ&コメ
腕に血管がドンドン浮き上がってくる。

「ちょっと!夏草さん!なんでまた勝手に来てるんですか!?」


私の登場で、盛り上がっていた雰囲気が一瞬にして途切れた。


「また来てる?違うよ~。僕は、まだ帰ってないよ。朝からずっと居るし。」

ある意味、私の中の怒りがどこかに吹っ飛んで、その反対に、呆れた気持ちが込み上げてくる、、、

もう、完全に私の家に住む気なんだろうか…。


「スミレ、カヲル君から話を聞いたけど、アンタ大阪に行くんだね~。」


お母さんは、空になっているグラスにビールを注ぎながら、尋ねてきた。


「大阪?別に行かないけど…。」


私は、お母さんが何を言っているのか全く理解ができず、そのまま椅子に座り、ビールを一杯飲み干した。
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