DL♥ロマンティックに抱きしめて。
”どうか間違いであって”そう願いながら、足はいつの間にか2人の先生の元に向かっていた。
『あ、あの!今の、今の蒼井さんって!』
『っ…!』
若い先生が部屋に入ってきた私を見て目を見開く。
と同時に彼を掴んでいた手が解け、ドサッと地面に崩れ落ちた。
『え~っと…。君は~…。』
立っている先生が私を見下ろし、ゆっくりと話しかける。
『わ、私、今治療している蒼井美里の娘です!!』
そんな私の言葉に、一瞬、先程地面に崩れ落ちている彼が見せたように、
いや…それ以上に、目を見開いた。
『あ、あ~。蒼井さんね。もうすぐ終わるから、向こうで待ってて下さい。ここは、関係者以外立ち入り禁止だよ。』
そう言いながら、落着かないままの私を部屋から押し出した。