DL♥ロマンティックに抱きしめて。





フワッ…




そんな私が意図も簡単に前方に引き寄せられたのはきっと、桐谷先生の手が私の頭をつつんでいたから。

目の前が一瞬にして暗くなる。

キラキラしていたあの光景がまるで嘘のように真っ暗で。

変わりに私を包み込んだ”大人”の香り。



トクン…



感じる、胸の奥の小さな違和感。




この香りは…





あ…。




違う…





あの香りは…




「…ねぇ、くみちゃん。」

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