DL♥ロマンティックに抱きしめて。


「へっっ!?」


持ったジョッキを置くその大きな音に体がビクッと震える。
そんな私にリサは告げた。


「なぁぁぁぁにバカな事言ってるの!社会人なっても友達は友達でしょ!それに、私くみと会えなくなるなら、衛生士の資格なんていらないんだから。」


「リ、リサ」


彼女の言葉に鼻の奥がツーンとし、つい涙が溢れてくる。

周りのお客がいる事もものともせず、これでもかというぐらい大声を上げて、そう言い切るもんだから。

恥ずかしいのか嬉しいのか分かんなくて。



――ココまで言ってくれるリサに出会えて、本当に私は幸せ者だ。



「ありがとう…リサ。これからも、よろしくね!」

「当たり前よっ!コチラこそってもんよ!あっ!」


その言葉とともに、自らのカバンの中をゴソゴソと何かを探し始める。

< 13 / 319 >

この作品をシェア

pagetop