DL♥ロマンティックに抱きしめて。
そっと、左手で顔にかかった彼女の髪を流し、その頬に触れる。
熱のこもった体温。赤く染まった頬。
外の気温で冷め切った俺の手が気持ちいのか、自らねだるその行為に、彼女に対しての自分の感情を認めざるを得ない。
―――だが。
肝心な事を思い出し、我に返る。
「…参ったな。」
そんな俺の心境には無関係とでも言うように、安らかに眠る君をただ見つめる事しか俺には出来なかったんだ。