DL♥ロマンティックに抱きしめて。
その声に顔を上げれば、柔らかい微笑み。
ドキッと高鳴る気持ちを感じる中、先程の光景が頭に浮かんだ。
――数分前。
ご近所さんにまで丸聞こえなんじゃないかっていう程の叫び声をあげた私に、ドア近くにいた蒲生先生が慌ててベットの側に駆け寄ってきた。
『お…落着いて!何もないからっ!』
『えっ!えっと…わ…わたし!』
『大丈夫!とりあえず!…ねぇ?…落着いて。』
必死に私を落着かせようとする目の前の先生の顔は凄く困った顔で。
けれども、耳に届く声は次第に安心感を生み出していく。
『は…はい。』
『うん、いい子。』
そういって微笑んだ先生は一呼吸したあと、ゆっくり話し始めた。
『…昨日の事覚えている?』