DL♥ロマンティックに抱きしめて。

言葉をさえぎり、更に音量を上げる私の言葉に、呆気にとられる先生。

何度も瞬きをしてるその姿は、現状を理解できないとでもいうような。
そんな雰囲気さえかもしだしていて。

私はというと、溢れ出た涙が頬を伝い、貴方を見てる事が辛くて俯くしかなかったんだ。


そして―――。

一瞬舞い降りた沈黙の後、貴方の口から出た言葉は何とも予想外の一言でした。





「俺…独身だぞ?」





その言葉に、次に拍子抜けするのは私の番で。


「………へ?」


言葉一つ無い静かな室内。
聞えるのは先生がさっき趣味で飼っているって話してた、熱帯魚のいる水槽の水の音。

まるで世界中にたったソレしか無いとでもいうような、そんな錯覚さえ感じる程の静けさの中。

3度目に響いた私の声は、今度はどこまで届いていたのかな?


「ええええええええええっっっ!!!!!?」



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