DL♥ロマンティックに抱きしめて。
そっとその原因を聞いてみる。
「だ…だって。私聞いちゃったんです。」
言いずらいのか膝の上で自らの指先を絡めては解き、その仕草を繰り返す彼女。
その仕草でさえ、俺にこの感覚を与えてしまう君は本当に困った存在だ。
「聞いたって…何を?」
そして、少しの沈黙後。
「…パパって。」
彼女のその一言で、数日前のある場面を思い出し、原因が何かを理解した俺は目の前の俯く頭にそっと手を置いた。