DL♥ロマンティックに抱きしめて。
耳のスグ後ろでクスクスと笑い声が聞こえる。
首に暖かな感触を感じ、思わず変な声を上げてしまった自分自身にも失望するけれど、それ以上にこんなにも今までのイメージ通りじゃない先生に驚く気持ちの方が大きい。
「首…弱いの?」
「ち…ちがっ…。急にされると誰だって驚きますよ!」
先生って…
もしかして、寂しがり屋?
そう思わずにはいられない。
顔に集まる熱を後ろにいる先生に見られなくて良かったと安心したのもつかの間。
カプッ
「ひぃっ!」
ビクッと体が反応した瞬間、持っていた包丁を危うく手から落としてしまいそうになる。