DL♥ロマンティックに抱きしめて。


今…

今、耳噛まれた!?


自分の声がどうとかそんな事考える余裕はとうに無くなっていて。

とりあえず包丁をまな板の上に置き、空いた手で両側の耳をふさぐ。


「しゅ…俊也さんっ!

こ…これじゃあ、お料理できないじゃないですかっ!」


先生になら何されても、嫌とは思わない自信がある。

でも…でもね。

さすがにお料理中にされるとなると、せっかくリクエストされたハンバーグが出来上がりまでにどれだけかかるか分かったもんじゃない!!

そう感じ、ドキドキと煩い音が私を包む中、クルッと後ろに振り向いて、精一杯気持ちを伝えた…つもりだったのだが。




「…一生懸命、料理してるくみ見てたら、つい…ね。」

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