DL♥ロマンティックに抱きしめて。
な…
なんだって…?
きっと彼女は、何も考えずに思った事を口にしただけだろうが。
その長所である素直さに固まる俺。
はぁ~…。
心の中で大きなため息をつく。
――お願いだから、他の野郎には間違ってもその言葉を使って欲しくない。
…わかってる?
この、独占欲に駆り立てられる感情も、
冷静を保てなくなる状態も、
全てが君のせいなんだって。
無駄に色気のあるその言葉に、心臓を鷲掴みにでもされたような感覚。
…参ったね、ホント。
己の欲望をいつまで抑えきれるか分かったもんじゃない。
こんなにも彼女を求めてしまう俺は、きっと”彼女無しではいられない状態”にすでになってるわけで。
そんな俺の気も知らず、サラリとソレを解いた彼女は、「ありがとうございました」と優しく微笑んだ。