DL♥ロマンティックに抱きしめて。
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「ごちそうさまでした。」
目の前で両手を合わせる。
そんな俺にフフと笑った彼女は、ホッとしたような顔。
きっと、相当緊張してしまったのだろう。
「ゆっくり食べてて良いよ。」
そう声をかけ、食後の一服をしに彼女の後ろにあるベランダのドアを開けた。
普段、一人の時は家の中でも気にせず煙草を吸うが、さすがに彼女の前ではそれをしたくない。
まだ肌寒く感じる空気が頬に触れる。
夜景を重視して決めたわけでは無いが、13階建てのマンションの最上階。
さすがに目に入るその景色に、今までも何度も感じてきたが綺麗だと素直にそう思った。
「…俊也さん。」