DL♥ロマンティックに抱きしめて。
ふと声をかけられ、振り向けば彼女が立っており、その目線が俺の手元にある。
「あ、ごめん。ドア閉めようか。」
「い…いえ!大丈夫ですよ。」
寒さか煙たさかどっちかと思ったが違うらしい。
不思議に思う俺に彼女が呟いた。
「…やっぱり煙草、お吸いになるんですね。」
「ん…あぁ。ごめん、煙草嫌いだった?」
”歯科業界”で働く者同士、
その害については嫌って程頭にたたきこまれている。
だから、彼女が煙草を嫌いでも仕方ない事だと思ったのだが…。
「いいえ!あ、いいえと言うのも可笑しいのですが。」