DL♥ロマンティックに抱きしめて。


あぁ…。


俺を見上げるその目は、どこか寂しそうで。

何を伝えたいのか理解した俺は、静かに灰皿へソレを落とした。


「ううん。」


そっと目の前の彼女の髪に触れる。

柔らかくサラサラと指の間に通る感触が心地よい。


「戻れるよ。」


俺の言葉に沈んでいた顔がフワッと嬉しそうに微笑む。


「でも…。」



でも、どうしてかな。

愛しい彼女を少し、からかいたくもなるのは。



「桐谷先生じゃ嫌なの?」

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