DL♥ロマンティックに抱きしめて。
その俺の言葉に一瞬にして困った顔になる彼女。
ころころかわるその表情をいつまでも眺めていたい、そう感じるのは意地悪だろうか。
けれど。
君の口から聞きたいんだ。
どうしてほしい?
「桐谷先生じゃ不満?」
フルフルと横に顔を振り、”そうじゃない”と表現したが、一向にその困った顔は直らない。
「…ちがうの。」
「ん?」
出来るだけ優しく声をかける。
今にも泣き出しそうなその顔には隠しきれない熱が頬を赤く染めていた。
「…蒲生先生が…いいんです。」