DL♥ロマンティックに抱きしめて。

恐る恐る声をかけてみる。

ゆっくりと瞼が上がり、目線が合った。

ビクッ

真剣なその視線に体がこわばるのが分かる。


せ…せんせ?



「…なぁ、くみ。」


耳に届いた低い声。

次の言葉を知るのが怖くて、ギュと膝の上に置いていた手を握り締めた。



「…そのリサちゃんって子、桐谷に本気なの?」

「え…。」



何を言われるかと思えば、”お叱りの言葉”では無く、”リサ”の事。

予想していた出来事から開放された私は、ホッとする気持ちと共にその言葉に返す。


「あ…はいっ!リサは一生懸命に桐谷先生の事を思ってますけど…。」


「…そっか。了解。」


私の言葉に再度俯いた目の前の仕草に”?”ばかりが頭に浮かぶ。




どうしたの…?先生…。






「よしっ!」



!!?

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