DL♥ロマンティックに抱きしめて。
一度来た事のあるその店内はカウンター以外は全て個室。
奴がどの部屋に入ったのかを確認し、隣の部屋へと足を進めた。
未だ顔を赤らめる彼女をそっと座らせ、
「静かにね。」
と、口元に人差し指を持っていくと、黙ってコクンと頷くくみ。
店員に適当に注文を済ませた俺は、隣の席に意識を集中させた。
「先生ってこんなお洒落なお店、よくご存知ですね!」
「そう?これぐらいは普通じゃないかな。」
「私とくみなんて、いつも近場のこじんまりとした居酒屋なんですよ~!」
「ハハハ。よく二人で飲むの?」
「そりゃぁもう!何せ、くみのビール好きを目覚めさせたのは、この私ですからっ♪」
そんな何気ない会話が聞こえる中、先程とは違う意味で顔を赤くする目の前の存在。
「…リサったら。」