DL♥ロマンティックに抱きしめて。
他人の恋愛なんて正直言って興味は無い。
ましてや、その会話を盗み聞きするなんて面倒でしか無い。
何も無いなら、さっさと帰って二人の時間を楽しみたい。
目の前で最後のだし巻き卵を美味しそうに頬張るくみの姿に、愛しさが込上げる。
「なぁ、くみ。もうそろそろ…
ピピピピピピ♪
…ん?
そんな俺の声を邪魔したのは、仕事用携帯の着信を知らせる音。
…こんな時間になんだ?
一瞬気づかれたかと不安に感じたが、会話が続く隣の声にホッと胸を撫で下ろす。
目の前できょとんとするくみの頭にそっと手を乗せ、
「ちょっと待っててな。」
そう告げると、携帯を手にそのまま席をはずした。