DL♥ロマンティックに抱きしめて。

～蒲生side～

～蒲生side～

*


「…山田さん？」


鳴り響く電話の通話ボタンを押し、俺は店の外へと移動した。


「はい。蒲生ですが、いかがされました？」

「もしもし、蒲生先生？いかがされましたって…。貴方が私に何か聞きたい事があったんじゃないんですか？」

「はい？」


電話の向こうでは何やら不思議がってる様子。

その言葉に力の抜けた返事をした俺には、生憎、心当たりが全く無い。


俺が山田さんに聞きたい事？
そんなのあるわけ…


「おかしいわね。先程、メールが来たのよ。”蒲生先生が確認したい事があるみたいなので、電話してみて下さい。”って。桐谷先生から。」



…何？


「先程って、いつです？」