DL♥ロマンティックに抱きしめて。
奴と必要最低限の会話しかしない俺が、奴を通して山田さんに連絡する事は無い。
違和感を感じずにはいられなかった。
「さっきよ。今さっき。この電話をする直前だわ。”今、お時間宜しいですか”って確認されたもの。」
その言葉が耳に届き確信した。
奴は…
俺らに気づいてる。
だが、何故わざわざ山田さんに連絡を?
「申し訳無いです。今の所、特に確認しなければいけないことは僕には無いですよ。」
「えっ?そうなんですか?」
「なんだったのかしら。あのメールは」と呟く山田さんを気にも留めず、疑問ばかりが浮かび上がる。
桐谷は今、くみの友人といるはずだ。
その状況で、くみに何かするなんて出来ないんじゃ…。