DL♥ロマンティックに抱きしめて。



「きょ、今日はね、振り替え休日みたいなものなの!」



そんな咄嗟に考えた私の言葉に

「ふ~ん」と気の抜けるような返事をするお母さん。



「…ところで、最近どうなの?悩みだとか無い?」




-…え?



「だ、大丈夫だ…
「嘘おっしゃい!」
「~~~っ!!?」


言葉をさえぎる大きな声に、ビクッと心臓が跳ね上がった。



「あんたねぇ~、何年あんたを育ててきたと思ってるのよ!!たかが3年一人暮らししたからって、母親のこの私を騙せると思わないことね!!」



その言葉に呆気にとられてしまう。

さ…さすが、お母さん。

別にお母さんを騙そうなんて思ってない。
ただ、心配をかけたくないだけ…なんだけど。

それさえも、きっと見透かされてしまっているのだろう。

はぁ~っと大きな溜息をついた後、先程より少し落ち着いた声が耳に響いた。



「で、話してごらんなさい。何があったの?」

「えっ…と~…。」

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