DL♥ロマンティックに抱きしめて。

クスクス笑うその声に勢いよく体を起こすと、いつの間に来たのか、今一番会いたくない桐谷が嫌な笑みを浮かべて立っていた。


「そんな怖い顔しないでくださいよ。蒲生先生。」

「…だまれ。桐谷。」


もう奴に当たっても何も変わらないと分かりきってる中、どうしても苛立ちが収まりそうに無い。

許されるならば今すぐコイツを殴り殺してやりたいと思った。


「…やだなぁ。いつかは話さなきゃいけない事でしょ?」


その気の抜けた台詞の中に殺意ばかりがこみ上げる。


…やっぱり。

確信を突くその言葉に、小さな可能性が粉々に砕け散ったのが分かった。


「…お前の口から言う事でも無かったはずだ。」


そんな俺の言葉にフフフと笑う。




「それなら、貴方は自ら口に出来たと?そういう風には感じませんが。」



「っ!!!」

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