DL♥ロマンティックに抱きしめて。
一気に血の気が引くのを感じる。
せっかくリサが私の為にって選んでくれたあのお守り。
それをこんなにも早く無くしてしまうなんて。
きっと、ここに来る間の通路で落としたのかも。
早く…早く見つけなきゃ。
早く探さなきゃ。
「ちょ…くみちゃん、大丈夫?顔色が……
「お、遅れてスミマセンっ!!!」
!?
目の前の桐谷先生の言葉をさえぎるように、私のすぐ後ろで響いたその声に我に返る。
声のした方、斜め後ろを見ると、全速力で走ってきたのか息を切らして膝に手をやる一人のドクターがいた。