DL♥ロマンティックに抱きしめて。
ずっと待ち望んでいたその温もりを感じた時、何度目かの溢れる感覚を覚える。
私を包むは、安心感ばかりを詰め込んだ先生の香り。
歪む視界の片隅で開きっぱなしのドアが映る中、私の体を伝う微かな振動。
…先生…
震えてる…?
それに気づき、そっと両腕を先生の背中へとまわした。
そんな私に答えるように、先生の片手が私の頭を包み込む。
と同時に更に強さを増す力。
ただ抱き合っているだけなのに。
こんなにも、思いが伝わってくる。
そして、気づく。
私は、この腕じゃなきゃ…
先生じゃなきゃ…
ダメなんだって。
震える体にそっと力を込める。