DL♥ロマンティックに抱きしめて。
一瞬、何が起こったのか分からなかった。
攻める側に居るはずの彼女が、どうしてそんな言葉を俺に向けてくるのか。
俺は…
どんなに攻められても仕方ない立場なのに。
「…私。」
そんな俺から一瞬も目を逸らさずに彼女は言葉を続ける。
「…昨日母と電話したんです。」
ゆっくりと話す声。
「…母が…言ってました。」
更にあふれ出るソレが、彼女の頬を伝う。
「…5年前の事は忘れなさいと。
そして…
悔いの無い恋愛をしなさいと…。」