DL♥ロマンティックに抱きしめて。

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そんな一方的なお誘いメールを確認してから7時間後。


「うわ~…。」


目の前に聳え立つは、何十階あるのだろう数える気も起こらないような高さのホテル。
最上階にある高級レストランの料理が凄く美味しいと聞いた事があるだけで、一歩も踏み入れた事のなんて無い。
どっしりとしたその迫力に呆気に取られてしまう。

どんなに過去を思い返しても一度たりともこんなセレブな場所に連れてもらった覚えは無いのに。

こんな場所で彼を紹介してなんて。

どうしたの…お母さん。



「…くみ。お前の家、実は相当な金持ちなのか?」



その声に視線を向ければ、同じ方向を見るガチガチに緊張しているであろう先生。
そのホテルの名前を聞いてすぐに買いに行ったスーツをピシッと着こなしたその姿は、今までの印象をガラリと変えてしまう程にカッコいい。

爽やかかつ、大人っぽさを出した髪型に、真剣な眼差し。
その綺麗な横顔をいつまでも眺めていたい。
ドキドキと胸が高鳴るのを感じ、思わずゴクリと生唾を飲み込んだ。


…結婚式の時って…こんな感じなのかな…。


やだ…私ったらっ!

脳裏によぎる幸せすぎるその光景に、一気に熱が上がる。


せ…先生と結婚だなんてそんなっ!!
ま…まだ早いってば!私何考えて…!!



「く…くみ?」




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