DL♥ロマンティックに抱きしめて。


「っ!!?」


私の斜め上から聞こえたその優しそうな声に顔を上げると、先程遅れてやってきたドクターの蒲生先生が、その体を少し屈ませ私を覗きこんだ。



「い…いえっ!あっ…そういう、わけじゃなくて!…えっと…。」


桐谷先生じゃなくて安心したのは本当。

でも、それを他の先生に言うのには礼儀としてどうかと思う。

そんな切羽詰っているような私がおかしかったのか、クスッと聞こえたかと思うと同時に目の前には大きな手が差し出された。


「蒼井くみちゃんだね。今回、君の担当として一緒に行動させて頂く、蒲生俊也(ガモウ シュンヤ)と申します。よろしくお願いします。」

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